『大江戸定年組 全7巻』風野真知雄

e0171821_14064102.jpg
最初に手に取ったのが、約15年前。
まだ、会社勤めをしていた頃ですが、そろそろ定年という言葉に反応する時期だったんでしょうね。
風野真知雄という作家を知ったのも、この本が最初。

まぁ、内容についてはこちらを見ていただければ、ざっくりとした内容は分かると思いますが、少年の頃に大川(隅田川)での水練を通して仲良くなった生い立ちも身分も違う3人組が還暦を前に再開し、隠居生活を共に愉しもうと隠れ家を探すことから始まります。

北町奉行所の定回り同心・藤村慎三郎、三千五百石の旗本・夏木権之介、小間物屋を営む七福仁左衛門の3人が次々に織りなす物語は、短編形式を取りながら次第に「げむげむ」という新興宗教にまつわる大事件へと展開をみせて、大捕物で幕を閉じる…ということになります。

まぁ、江戸時代という時代設定をとりながら、団塊の世代が定年を迎える時期を見計らって書かれた時代物といった方が良いのかな?
仕事一筋で来た男達が「定年後」をいかに過ごすか…というヒントにもなる話です。
途中で夏木権之介が卒中で倒れ、そのリハビリを仲間が支えるなどのエピソードなどが出て来るのも、現代社会を写して居るのでしょう。

仕事一筋で来た男達が、定年後に”生き甲斐”を感じながら生活を楽しむには…。
上手く行ったり、失敗したりの繰り返しで日々を過ごす老人達の話としては良く出来ている。


[PR]
by dairoku126 | 2018-11-10 14:47 | | Comments(0)


<< 立冬も、過ぎたのに…。 『ぬけまいる』朝井まかて >>