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『闇の峠』諸田玲子

『闇の峠』諸田玲子_e0171821_12343105.jpg先週の土曜日あたりから急に寒くなって来ました。
この寒暖差は、堪えます。
布団も厚めの羽毛に変えました。

ということで、風邪気味だったのでカヌーは休んで読書をすることに…。諸田玲子の新しい文庫本が出ていたので、買っておいたのを読み始めました。
読み始めてみて「?」という疑問が。
これは以前に読んだ「風聞き草墓標」では…と思いながら途中まで読んでいたら、文庫化に際してタイトルを変えていたようで。

まぁ、前に読んだ時は謎に惹かれるあまり読み飛ばし気味に読んだので、今回はじっくりと読むことが出来たから良しとしよう。
じっくりと読んだ分だけ、細部の事柄がよく調べてあることに感心しました。

リンクを貼った新潮社のサイトにある「書評」というところに、この物語の謎の発端となる勘定奉行・萩原重秀のことを研究してきた金沢大学の村井教授のコメントを読むと、ヒロインは諸田玲子がかなり造形を施したようですが、実在の人物。
物語の方では、彼女が探偵役として大岡越前と情報を交換しながら事件の核心に迫る…という風になっています。

特に、江戸と佐渡を結ぶ謎解きの旅が面白い。
「出女に入鉄砲」と、当時の女性にとって旅することが困難なものであったかが良く描かれている。村井教授の書評にも書かれていましたが、実際に出雲崎、佐渡、江戸などを歩いて調査したようですね。文庫本には、単行本に無かった地図が巻頭についていた。

今年も秋が短く、すでに初冬のような陽気になってきたので、本を読む日々が増えるかな?
レースもあと二つ残っているのに…。

by dairoku126 | 2018-10-16 13:02 | | Comments(0)


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