この本は、さまざまな内容の話が満載なので紹介したい話が沢山合ったので書き忘れてしまった話が幾つかあります。
その1.毛沢東が田中角栄に日中国交正常化の際に語ったのは「我々が政権を取れたのは日本軍のおかげ」
日本軍が蒋介石の国民政府軍と戦っていた間に、共産党は着々と支配地域を拡大。都市の富裕層が支持基盤だった国民党政府に対して貧民層や農民層に勢力を拡げることが出来た。
国共合作以後も、日中間の戦闘は2000件くらいあった中で、共産党軍が戦ったのは30回未満。
日本の降伏後、温存しておいた軍隊で疲弊した国民党軍を打ち破り、蒋介石は台湾に逃げざるを得ない結果に…。
その2.中国本土で政権を握った共産党が「中華人民共和国」という国名を決める時に、毛沢東は猛反対したとか。その理由は…
「人民」も「共和国」も漢字で書かれているものの、どちらも日本で作られた和製漢語。
かといって、中国語では「Peoples Republic」にあたる言葉が無かったのでやむなく採用となった。
それ以外にも、今読むと腹が立つこと(「
シベリア抑留」は関東軍がソ連と密約を結んで満州国への移住者を棄てた)こととか、戦後に日本人がアメリカかぶれになったのではなく、戦前から日本人はアメリカ文化が大好きだった…等々歴史の時間では教わらない事柄が満載です。