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隠れた名手、トニー・ペトルチアーニ。

隠れた名手、トニー・ペトルチアーニ。_e0171821_9535971.jpg36歳で夭逝したフランスのジャズ・ピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニの父親・トニーが名ギタリストだったということは、この録音を聞くまで知りませんでした。
この名盤は、いつも代官山で一緒に演っているK林君から貰ったもの。
さすが、早稲田ダンモ研!視野の広さが違います。

聴いてみて、魂消ました。
こんな素晴らしいギターが、世に埋もれていたなんて…。この父親が居てこその息子だったんですね。
この親子でのDuoが録音されたのは1992年、フランス・リヨンでのLiveです。
まさにビル・エヴァンスとジム・ホールの名盤「Undercurrent」に勝るとも劣らぬスリリングで、なおかつリリカルなセッションが繰り広げられます。
まさに「Conversation」というタイトルに相応しい音の会話が展開されていきます。
美しい織物が紡ぎ出されていくように…。

聴いていてニヤッとしたのは「My Funny Valentine」。
「Undercurrent」でジム・ホールが同じ曲を演った時のフレーズが出てきてしまったからです。やはり影響を受けていたんですね。テクニック、唄ごころ、フレージングとすべて揃った名ギタリストが世に埋もれたのは何故なんでしょうね?
フランスで活躍していた人だから、あまり日本に入ってないのかな。

隠れた名手、トニー・ペトルチアーニ。_e0171821_9542025.jpgということで彼の音源を探してみて、やっと見つけたのが、これ。やはり、フランスのジャズ・ピアニスト、セルジュ・デラートとのDuoです。

なんと録音が2015年ですから、いったい何歳になっているのでしょうか?ミッシェルが3男で、しかも1962年生まれですからね。
なんて思いながらググってみたら、なんとFacebookに彼のタイムラインが…。生年月日など基本データが入っていないので、未だに年齢不詳。
トゥーロンに住んでいることは分かりましたが。

こちらの方の出来映えはというと、やはり息子とのDuoには遠く及ばない。
まぁ、セルジュ・デラートのスタイルがリラックスした軽妙洒脱という感じですから、仕方がないんでしょうが…。それはそれで、トニーの温かい音が活きている。
いやぁ、世の中には隠れた名手が居るもんなんですね。

この「Conversation」のツアーなのでしょうか? YouTubeにありました。
多分、TV中継を録画したものかと。音も映像も良くはないけど、迫力は伝わります。

      
by dairoku126 | 2016-06-15 10:53 | 音楽 | Comments(0)


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