ウェスというと、オクターブ奏法の方ばかりが注目されていますが、シングル・トーンの伸びやかなソロのフレージングやアドリブの展開の方がはるかに「歌って」いる。
ウェスの音楽性を語るなら、むしろそちらの方が注目されて良いと思っていたのですけど、このCDはほとんどオクターブを使わずに歌いまくっているんですよね。
それと「Nica's Dream」とか「Darn That Dream」なんて曲を取り上げているのが、リバーサイド時代以降はほとんどないのでは…?
勿論、オクターブ奏法も「Take the A Train」のセカンド・リフの早いパッセージで見せてますが、これは驚異的なものです。
最後に入っている「After Hours Blues」は、ご愛敬というか、R&Bのギタリストのようにチョーキングやクサいフレーズを、ゲラゲラ笑いながら弾きまくっているのがサイコー!