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Echoes Of Indiana Avenue

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3月4日に発売された、ウェス・モンゴメリーのインディアナポリス時代の未発表音源です。
内容は、1957年から58年にかけてスタジオ録音が4曲、ライブでの録音が5曲。
キャノンボール・アダレイがインディアナポリスでウェスの演奏を聴いて、リバーサイドのプロデューサーだったオリン・キープニュースに紹介したのが1959年ですから、それ以前の演奏ということになります。
ウェスのディスコグラフィーを見ると、58年にPacific Jazzに"Fingerpickin'" と"Far Wes"の2枚を残しています。"Far Wes"は僕も持っていますが、今回の音源の方が録音状態は悪いけど、ダイナミックで溌剌としたプレイが楽しめます。

ウェスというと、オクターブ奏法の方ばかりが注目されていますが、シングル・トーンの伸びやかなソロのフレージングやアドリブの展開の方がはるかに「歌って」いる。
ウェスの音楽性を語るなら、むしろそちらの方が注目されて良いと思っていたのですけど、このCDはほとんどオクターブを使わずに歌いまくっているんですよね。
それと「Nica's Dream」とか「Darn That Dream」なんて曲を取り上げているのが、リバーサイド時代以降はほとんどないのでは…?
勿論、オクターブ奏法も「Take the A Train」のセカンド・リフの早いパッセージで見せてますが、これは驚異的なものです。
最後に入っている「After Hours Blues」は、ご愛敬というか、R&Bのギタリストのようにチョーキングやクサいフレーズを、ゲラゲラ笑いながら弾きまくっているのがサイコー!

未発表音源というと、演奏そのものがレコードにする時に落とされてしまったものが多くガッカリすることも多々あるのですが、これは違いますね!

同じようにリラックスした演奏で1965年の欧州ツアーの時の「Nica's Dream」を…。
これを見た時に「この曲を演るんだ!」と思ったのですが、今回のCDに入ってました。
  
by dairoku126 | 2012-03-06 11:44 | 音楽 | Comments(0)


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