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復活!お馬流し

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今朝の新聞で読んだのですが、横浜市中区に伝わる神事に使われ、半世紀前に引退して陸に揚がっていた木製船が、再びヨコハマの海へこぎ出される、とか。氏子らの寄付で船の修復が決まり、来年8月の神事でお披露目される見通しとなったそうです。
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復活するのは、同市中区の本牧神社で1566年から伝わるという神事「お馬流し」で使われた2隻の木船(長さ約11メートル、幅約2メートル)。織田信長が足利義昭を京都から追放したのが1573年ですから、そのちょっと前から伝わる神事なのですね。
お馬流しは県の指定無形民俗文化財。毎年夏、カヤで編んだ長さ約50cmの「お馬」6体が同区本牧の町中を練り歩き、氏子らの厄が乗り移った後、船で沖に流して厄払いする。
かつてこの「お馬」は、木船に乗せて運んだ。近くの船着き場を出発し、約5キロ先の沖に流した後、氏子たちは厄が再び付かないよう、木船を競漕(きょうそう)させて我先にと浜に戻ったという。その船着き場が埋め立てで、木船はやむなく引退。漁船が代役をしていたそうですが、湾を行き交う船が増え、競漕も行われなくなったそうです。また、漁師の高齢化も進み、神事の存続そのものが危ぶまれていたとか。
こうした中、神事の伝統を守ろうと、氏子らが2000年から続けていた積み立てが約800万円に到達。本牧神社では、さらに寄付を募った上で、県教委から文化財保護の助成金を受ければ、木船の修理費1100万円を工面できると判断。復活!お馬流し_e0171821_1023284.jpg
昨年11月、境内に保管してあった木船を、製造元の千葉県富津市の造船所に見てもらったところ、棟梁(とうりょう)は「船底に穴が開くなど傷んでいるが、修復はできる」と回答。今年5月からの修復作業が決まった。
かつては、町の紋章をつけて6隻で競った船も、現在残されているのは2隻だけ。
写真で見ると4丁櫓の船のようですが、まずは櫓(ろ)を漕ぐ練習から始めないといけないのでしょうね。
この細い船底のカタチを見るとスピードが出そうなカタチをしています。これが競漕する姿というのは、さぞや壮観だったのでしょうね。
いずれにせよ、こうしたカタチで陸に揚げられて朽ち果てて行く運命を嘆いていた伝統の船が海に戻るのは、とても素晴らしいことです。同様に、日本各地の海で活躍していた伝統的な和船が、再び海に帰る日があると良いですね。ホクレアが来航したときに初めて見た、瀬戸内海の櫂伝馬での舞(神事)や打瀬船などは本当に素晴らしいものがありましたから…。
by dairoku126 | 2011-02-21 10:33 | 文化 | Comments(2)
Commented by matsu-honu at 2011-02-21 23:15 x
本牧神社は家からも近く立派な神社ですが、お馬流しの歴史は知りませんでした。そういえば本牧神社から海側に伸びる道、今は公園や住宅にはさまれていますが、「お馬流し」という名前の道でした。昔は神社のすぐ近くまで海だったんでしょうね。
Commented by dairoku126 at 2011-02-22 09:04
matsu-honuさま
横浜は、かなり埋め立てられてますからね。
記事を良く読むと、どうも動力装置をつけちゃうみたいですね。
今は、船検(車検みたいなもの)を取るのに動力装置がないと許可がおりないみたいなので仕方がないといえば仕方がないんですけど…。なんか、味気ないなぁ。


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