嵐のような雨降りなので、ハービー生誕70周年を記念する豪華アルバム『イマジン・プロジェクト』をじっくりと聞いてみました。
とにかく参加した顔ぶれが豪華です。 「平和と地球規模の責任」をアルバム・コンセプトとして、音楽ジャンルにとらわれない視点から人選されたミュージシャンが参加し、世界各地でレコーディングと映像のプロジェクトが同時に行われたとのこと。アルバムの監修にはラリー・クライン(ジョニ・ミッチェルなどを手がける)が、また映像監修にはアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞監督のアレックス・ギブニーが参画しています。 参加ミュージシャンも、シール、ピンク、ジョン・レジェンド、ジェフ・ベック、デイヴ・マシューズ、デレック・トラックス、チャカ・カーン、チーフタンズ、ロス・ロボス、ジェイムス・モリソン、コノノNo.1、アヌーシュカ・シャンカール、ティナリウェン、セウ、インディア・アリー、フアネス、ウェイン・ショーター、マーカス・ミラー、リオーネル・ルエケなどなど。 また、J・レノンの「Imagine」をはじめ、ボブ・ディランの「時代は変わる」やレノン/マッカートニーの「Tomorrow Never Knows」とかバーデン・パウエルの「Tempo De Amor」など、どちらかというとPops系の曲を集めています。ハンコック自身の曲は、1曲もなし。 ハンコックは、クィンシー・ジョーンズの後釜を狙っているのではないかとも思えるようなアルバムのつくりになっているのですが、聴き応えがあります。それだけ、参加したミュージシャンの実力が優れているということもあるのですが、音楽の奥行きの深さみたいなものを感じるアルバムです。 それぞれの曲で、聴きどころがあるのですが「Imagine」でのジェフ・ベックのソロなんてジェフ・ベック以外の何者でもない(当たり前か)のが素晴らしい!なぜかインド系のミュージシャンが多数参加してヒンドゥー語で歌っているのも、エキゾチックな感じになっています。アヌーシュカ・シャンカールって、ラヴィ・シャンカールと血縁関係があるのかしら? 奇しくも70年代初頭のマイルス・ディヴィスのバックを務めたキース・ジャレットとハービー・ハンコックの二人の最新作を続けて聴いたのですが、キースは「原点回帰」、ハービーが「より広い音楽世界の発展」と二人の歩んできた道を象徴するようなアルバムを発表したのは面白いことです。 おまけに、もう1曲。
by dairoku126
| 2010-07-29 17:10
| 音楽
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Comments(4)
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SK
at 2010-08-01 07:51
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初めてコメントさせて頂きます。
以前ホクレアのDVDでお世話になりました。鵠沼育ちのSKです。 アヌーシュカ・シャンカールの話題だったので、コメントさせて頂きます。 彼女はラヴィ・シャンカールの娘です。私が彼女の事を知ったのは、ジョージハリスンの一周忌のライブ「CONCERT FOR GEORGE」を収録したDVDです。 http://www9.ocn.ne.jp/~hari333/harrison/forgeorge.html ものすごい美貌の持ち主で、目にも止まらぬ早さでシタールを弾く姿が印象的でした。 彼女は1981年生まれ、ラヴィが1920年生まれですから、それもスゴいですね。ご存知かも知れませんが1979年生まれのノラ・ジョーンズとは異母姉妹で、一緒に曲を作った事があるようです。
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dairoku126 at 2010-08-01 08:35
SKさま
その節は、お世話になりました。 ジョージ・ハリソンがラヴィ・シャンカールの話を聞いて「バングラデシュのコンサート」を行い、彼の1周忌のコンサートにラヴィの娘が恩返しをする…なんて輪廻の思想を絵に描いたような話ですね。ノラ・ジョーンズの方が年上なんですね。
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SK
at 2010-08-05 20:24
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dairokuさま
私はビートルズ世代ではないですし、あまりビートルズを積極的に聴いた事が無かったのですが、年上のウクレレ友達にこのDVDを借りて、アヌーシュカの演奏を見て感銘を受けたのです。 その友人は、ウクレレの発表会の演目を決める時に、ポールがこのコンサートでウクレレでSomethingを弾いているのを見て、これを演ろうって言っていたのですが、、、 ジョンレノンがオノ・ヨーコと結ばれた。ジョージ・ハリソンがインドに傾倒した。 西洋人が東洋に興味を持つ。(もちろんその逆もありますが)未知なる物への興味という以上に、私達も自分たちの持っている(いた?)モノにもっと自信を持っていいのではないか?と時々思います。
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dairoku126 at 2010-08-06 15:12
SKさま
そうですね。残念ながら、今回は日本のアーティストはピックアップされてませんでしたね。ハービーは、NSA(日蓮正宗オブAMERICA)の熱心な会員で、日本にも良く本山参りをしているのですがね…。
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