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Hank Jones

Hank Jones_e0171821_137025.jpg今朝、新聞を開いたらハンク・ジョーンズ死去のニュースが出ていました。
91歳だったとのことで、昨日書いたジョージ・シアリングと同年代。ハンクの方が、1918年生まれですから、1歳ばかり年上になります。
ジャズ界で有名な「ジョーンズ3兄弟」の長兄で、次弟はトランペッター/バンドリーダー・サド・ジョーンズ、三弟はドラマー・エルビン・ジョーンズと、いずれもジャズの世界に偉大な足跡を残した家系でもあります。
なぜか、長兄が一番長生きでした。

ハンク・ジョーンズは、ソロイストとしても、伴奏者としても優秀な才能を発揮して、数々の名盤に名前がクレジットされていますが、1940年代半ばから65年近いキャリア!の中で常に変化する音楽スタイルに順応して行くだけの奥行きの深さと幅をもったピアニストでした。だから、代表作といわれても「?」となってしまうほど、聴く側の人間の好みにより「○○と××」となってしまうほど参加したセッションが多く、従って名盤が多いのです。
多分、僕の持っているレコードやCDの中でも彼の名前が入ったものを数えたら100枚では済まないでしょう。今年の2月に書いたエミリー・レムラーのデビュー作でもバックを務めているように、新人のデビューにも力を貸してきました。むしろ、彼の名前がクレジットされた新人というのは、レコード会社から見たらかなり期待度の高い新人だったといえるのでしょうね。
また、プロデューサーにしたら「困った時のハンク・ジョーンズ」みたいなものがあったのでしょうね。遙か昔にはクインシー・ジョーンズ(同じジョーンズですが、彼は係累ではない)が自分のビッグ・バンドを立ち上げた時の録音にも名前を連ねていますし、エラの歌伴(うたばん)で磨かれたセンスで歌手の伴奏者としても特筆すべきワザを持っていました。
チャーリー・パーカー、マイルス・ディヴィスをはじめとして、ジャズ史上に名を残したプレイヤー・ヴォーカリストといわれる人達で、彼と一緒に演った経験のない人というのは皆無でしょう、おそらく。
天国の門で、誰もが楽器を手にハンク・ジョーンズの昇天を待ち構えているのではないでしょうか?仲良しだったレイ・ブラウンをベースに、弟のエルビン辺りをドラムに、セッションが始まっていることでしょう。2008年にアメリカ国民芸術勲章を授与されています。

合掌!
by dairoku126 | 2010-05-18 14:04 | 音楽 | Comments(0)


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