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「ハレ」と「ケ」

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matsu-honuさんのブログ「Joy of Life」を拝見していたら、matsu-honuさんのところは「すずめグリル」とのこと。期せずして同じような事柄に興味というか関心が向かっていたのだと、微笑ましく感じました。
まぁ、正月というのは「ハレ」の典型、つまり「非日常」の極みたいなものなので、ボーッと小鳥を見ているうちに2時間くらい経ってしまっていた、というのが正しい正月の過ごし方だと思うのですよね。TVだって面白い訳でもないし。普段と違うことが大切なんです。
昨年の年末から思っていたんだけど、元日からお店が開いていることが不思議でも何でもないと感じなくなること自体が、とてもコワイことなんだと…。すべて昔が良いと言う訳ではないけど、世の中から「ハレ」と「ケ」のメリハリが失われつつあるんではないかと。「ハレ」と「ケ」_e0171821_1142699.jpg
これは、キャンディーズが解散直前に撮影したハウス食品「ククレカレー」のCM。
1977年の年末にオンエアしたものです。
余計なことですが、僕はこれとキャンディーズ最後のCM(やはりククレカレーのCM)を担当させて貰いました。
閑話休題。
この時のコピーは「お節もいいけど、カレーもね」です。
この当時のお正月は、3ヶ日間お節を食べ続けるなんてことが当たり前だったから、このコピーが意味を持っているんですね。
レストランだって、ファミレスだって、すべてお休みだし、商店もすべて休みだったから、レトルトのカレーを年末に買っておきましょうね、という広告でした。
ことほど左様に、街はひっそりと静まりかえっていました。
動いているのは、交通機関とホテルなどの宿泊施設だけ。
まぁ、映画館や有名な神社の側のファーストフードも開いていたか。
商店街で正月に店を開いていたのは、お年玉を貰った子供達向けのオモチャ屋さんだけ。
それも、大っぴらに開けているのではなく、入り口も半分ほど閉じて「止むを得ず開いてますよ」という体裁を取っていました。店内の照明も、どこか薄暗くて子供心に「いつもと違う」ということを感じていました。その薄暗さの中で、ワクワクしながらオモチャを選ぶのは「ハレ」の日の特別な体験だったのですね。いま、考えてみると…。
お正月と普段の日曜日は違う!ということを実感させられる体験でした。
ひるがえって昨今のお正月風景を見ると、「?」と思われるほどショッピングモールもコンビニもスーパーも元日からセール!セール!の大盤振る舞い。日常の風景そのままです。
経済情勢がシビアだということも分かるけど、おかしいと思いません?
もっと「ハレ」と「ケ」というものを大事にしても良いと思うんですが…。
by dairoku126 | 2010-01-07 11:24 | 文化 | Comments(0)


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