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by dairoku126
| 2024-12-06 10:08
| 友人
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『百年の孤独』を読んだ後に息子から「ガルシア=マルケスの本は、ほとんどあるから買わなくて良い」と言われて居たのですが、『予告された殺人の記録』を読みたくて文庫本を買ってしまった(笑)のはブログに書いた通り。 その直ぐ後に、息子がこの本を持って来てくれました。 『予告された殺人の記録』の方は、すでに読んでいたので「十二の遍歴の物語」の方を読みました。 まずは「緒言」として「なぜ十二なのか なぜ短編なのか なぜ遍歴なのか」と題して、この短編集を書いた動機や経緯などを述べている。 それによると、この短編は18年間にわたって新聞のコラムや映画の台本、連続TVドラマ、インタビュ−で語ったものなどを書き直して短編集として出したこと。 思いついたテーマをメモにして鞄に入れて持ち歩いていたら、2年間で64のテーマに膨らんでいたこと。その64のテーマを絞りに絞って行ったら、12になってしまっていたこと等々。 ヨーロッパに来たラテンアメリカ人の身に起こるいろいろと奇妙なできごとについて書く良い出発点になるのではないか…という着想をカタチにしたもの。 そして、書き終えた後に各短編の舞台になったヨーロッパの諸都市を、自分の過ごした時代の記憶を確かめたくて20年後に偵察旅行に出かけたところ、いずれの都市も似ても似つかぬものに変わっていた。 ただ、偽物の記憶の説得力があまりにも強いため、幻滅とノスタルジアの間の境界線を見極めることが出来なかった。 でも、それが解決法となって「時間の中の遠近法」(年月の経過によってのみ得られるもの)として、すべてを描き直していき、自分が書きたいと思っていた短編集を書くことが出来た!と語っている。 そのせいか、それぞれの物語が面白いだけで無く、不思議な魅力を持っている。 ジュネーブ、パリ、ローマ、バルセロナなどを舞台に、ラテンアメリカ人らしい「祝祭」感に溢れた行動や性癖がもたらす「認識の不一致」や「文明観」などアンバランスな感情などが、これでもかという具合に描かれているのを読んでいると幕末から明治初期に海外に渡った日本人もこうだったのでは…と思えるほどでした。 さらに、おまけとしてガルシア=マルケスの「ノーベル文学賞受賞記念講演」というのも、この作家の描きたかった世界の理解には役立つかも…。
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by dairoku126
| 2024-12-04 16:37
| 本
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トントン拍子に出世を遂げているウィリアムですが、今回はなんと王室警護という任務に就きます。 直属の部下を引き連れて、腐敗の噂がある王室警護の部署に乗り込んで内偵を繰り広げるのですが、腹心の部下・ロス警部補はダイアナ皇太子妃の専属警護官に任命されてダイアナ妃に振り回される日々。 お忍びでナイトクラブ・ライフに耽るダイアナ妃の警護を任され、その遊びが次第にエスカレートして国家を揺るがしかねない事件に巻き込まれて行く。 この王室を舞台にしたのは、サッチャー内閣の一員としてダイアナ妃や王室との交流をもったアーチャーでなければ書けないもの。 かつての経験を見事に警察小説に活かしたのは、「転んでもタダでは起きない」ジェフリー・アーチャーの面目躍如といったところでしょう。 面白くて、途中で本を手放すのをためらうほどでした。 ハーパー・コリンズの紹介には… 「巨匠アーチャーだから書ける英国王室×警察小説。ダイアナ妃に陰謀迫る! 全英1位シリーズ最新刊。〈ウィリアム・ウォーウィック〉シリーズ第5話 警部ウィリアム・ウォーウィックは極秘指令のもと、ロンドン警視庁内で王室警護を担う部署の腐敗を暴く任を受ける。警護官たちは特権を笠に着て、やりたい放題を続けているらしい。一方、ウィリアムの腹心ロスは、かのダイアナ皇太子妃の専属身辺警護官に任命される。 やがて華やかな任務の陰で、国家を揺るがす陰謀が差し迫り――。 王室を知り尽くす著者ならではのシリーズ最新作!」…とありますが、エリザベス女王まで登場してくるとは思わなかったし、すでに故人となったダイアナ元皇太子妃のスキャンダルとも思える話を書いて大丈夫なのか?と心配になるほど。 日本の皇室を舞台に、こんな小説は誰も書けないよね。 そこら辺が、イギリス人の王室との付き合い方なのかもしれないけど。 リビアのカダフィ大佐が健在な時代での話ですから、物語の冒頭でもロシアに向かうリビアのテロリストの乗ったプライベート・ジェットがロンドンの空港に給油のために降り立ったところを逮捕するのにウィリアムのチームが一翼を担い、見事に退歩してロンドンの刑務所にぶち込むという話が出来てきます。 そして、その刑務所には第4作で退歩したフォークナーも一緒に収監されており、最初からの仇敵・フォークナーも刑務所内から策謀を続けている。 しかし、彼の弁護士としてウィリアムの邪魔をし続けてきたブース・ワトソンが奇妙な行動を取り始めるのも意外なこと。 そして、ウィリアムの妻・ベスがフィッツモリーン美術館に辞表を叩き付け、新たなビジネスにフォークナーの妻と乗り出すというおまけまでついてくる。 まぁ、これがすべて最後には収束していって物語の展開が、さらに興味を誘うものになっているのは「稀代の譜トーリーテラー」アーチャーならではの手腕なんでしょうね。 次回作がどうなるか? 今から、楽しみです。
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by dairoku126
| 2024-12-03 21:36
| 本
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by dairoku126
| 2024-12-02 15:32
| ラグビー
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by dairoku126
| 2024-11-30 14:58
| アウトリガー
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