『利休の闇』、『影踏み鬼ー新撰組篠原泰之進日録』

e0171821_10234585.jpgわずか2-3日で、夏から晩秋へと変化してしまったようですね。
カヌーの練習もお休みです。冷たい雨が、恨めしい。
ということで、最近立て続けに読んだ本のことでも…。

『利休の闇』は、加藤廣が『信長の棺』から始まる本能寺三部作の流れで書かれているので、秀吉=山の民という前提が分からないと、少し違和感を覚えるかもしれません。

秀吉が織田信長の下でのし上がって行く中で、幹部クラスにしか許されない茶道を身につけようと今井宗久、津田宗及にこっそりと教えを乞おうとして無碍に断られるのに、利休(当時は千宗易)だけが手を差し伸べてくれるという導入部から、二人の師弟関係が秀吉が階段を上るにつれて変化していく。そこら辺が利休の視線で描かれていくのですが、利休が信長時代に朝廷から出入禁止の沙汰を受けたことが伏線として活かされている。

最後に利休が切腹するというストーリー展開そのものは、有名な史実ですから変えようがありませんが、そこに至るまでの過程が宗久、宗及の茶道記録など膨大な資料を読み込んで丹念に書かれたものだけに「茶道上の対立」だけで終わらない読み応えのある歴史ミステリーになっています。有名な「朝顔事件」も効果的に使われている。

e0171821_10235062.jpg
葉室麟の『影踏み鬼』は、暗殺集団と化した新撰組から勤王思想を貫くために伊東甲子太郎を慕い別グループを形成、御陵衛士として生きる篠原泰之進が主人公。
なぜ、この人を選んだかというと司馬遼太郎の「新選組血風録」の最初に登場する人物だったから…と答えているので、この作品は尊敬する司馬遼太郎へのオマージュと見ることも出来ます。

新選組を題材にした小説は数多あるものの、この人物について書かれたものは僕は「新選組血風録」以外は知りません。
まぁ、近藤勇、土方歳三、沖田総司といった新選組の中心人物については、子母沢寛以来司馬遼太郎、池波正太郎など錚々たる作家が書き連ねてきたことだし。
そんな人物を選んだところも浅田次郎の新選組三部作「壬生義士伝」「輪違屋糸里」「一刀斎夢録」と共通するのかもしれませんね。
この小説の中でも「一刀斎」こと斉藤一がバイプレイヤーとして良い味を出しています。
どちらも、怒濤のような幕末を生き延びて篠原は明治44年、斉藤は大正4年まで天寿を全うしています。

最後の章で、煉瓦街の銀座で篠原が斉藤に巡り会い、別れた後のレストランで探し求めていた女性に邂逅するというエピソードが、幕末の怒濤の中で「鬼」と化さざるを得なかった男の魂を救ってくれる。ここら辺の後味の良さが、葉室麟ならではの爽やかさなんでしょうね。

「影踏み鬼」というのは、子供の遊びですが影を踏まれたら鬼になる…という暗喩。
主人公が恋に落ちた女性の子供との遊びを絡ませながら、勤王思想という純粋さを求めても、人を斬ったら「鬼」とならざるを得ない男の生涯を描いていく物語の伏線として活かされています。


[PR]
# by dairoku126 | 2017-10-15 11:37 | | Comments(0)

『ストラディヴァリとグァルネリ』中野 雄

e0171821_13563573.jpgうちの奥さんが新聞で見つけて、面白そうだったので先に読んでしまいました。案の定、面白かった!
本の内容については、こちらを…。

著者の中野氏は、日本開発銀行からトリオ(今のJVCケンウッド)の役員を経て、音楽プロデューサーという異色の経歴の持ち主。
東大時代に大学オーケストラのコンサートマスターを務めたと本の中でもたびたび出て来るので、本人もヴァイオリンをアマチュアとしてはかなり弾ける方なんでしょう。
丸山眞男さんに師事したようですね。

それにしても、二人の巨匠が400年も前に作ったヴァイオリンが未だに現役の楽器として最高峰の位置に君臨し、いまや十数億円の高値で取引されるほど評価が落ちないというのは不思議というか、異常なことです。
この二人の”名器”というのは、それほど人類の”技”を超越したものだったのでしょうか?

とにかく、読んで行くほどにエピソードが無尽蔵に出て来る名器であることは、間違いない。
ヴァイオリン演奏家として名前をなした人で、どちらかの楽器を手にしなかった人は居ない!というほどに名器として継承されてきた。

面白かったエピソードとしては、ストラディヴァリを使っていたティボーがバカンス先で急に演奏会を開くことになり、イザーイに楽器を借りに行った時の話。
イザーイが常に演奏会で使っていたグァルネリを借りて試しに弾いてみたら情けないほど音が出ない、気の毒に思ったイザーイが予備のストラディヴァリを渡したら、今度は持ち主のイザーイが出したことが無いほど豊かな音量と音色で弾いたということです。
それほど、この二つの名器は人を選ぶ。

まだ、それほど手が届かない値段になるギリギリでストラディヴァリを手に入れた諏訪内晶子さんは、弾き込むほどにヴァイオリンが曲の解釈の新たな可能性を提示してくれるというほどポテンシャルが高い楽器という感想を持っています。
バブルの頃に企業がストラディヴァリを買って、若い演奏家に貸し与えていたのですが、バブル崩壊と共に売らねばならない事態になり、それを機に第一線から消えていった演奏家も居たとか。

演奏=演奏家の技量×楽器ということならば、自分の楽器のポテンシャル以上のことは表現できないのですから、どうしようもない。
毎年のように「ニスに秘密がある」とか、この楽器の秘密を解明したような記事が出ますが、その二人の楽器を超える楽器が400年間に一本も現れてないというのも事実。
まさに、神業としか思えません。




[PR]
# by dairoku126 | 2017-10-13 15:04 | | Comments(0)

昨夜は、バラエティ豊かに…。

e0171821_08561999.jpg
朝のカヌーで疲れたカラダを、昼寝で休めてから夜も精勤です。
いつもの2バンドに、遊びに来ていたテっちゃん、来週の三田ジャズ祭に備えて練習に来た人など、10月ならではの面々。
昨日のテっちゃんは、実に素晴らしかった!
思わず聴き惚れてしまいました。
e0171821_08562324.jpg
こちらの女性は、先日の佐藤允彦さんの時に隣に座っていたNさん。
三田の後輩にあたります。
彼女も三田ジャズ祭で我々のバンドのピアニスト、チャン・リー・ホと共演ということで練習に来ました。レザールから歩いて5分という恵まれた場所に住んでいるそうな。

持ってきたギターは、1958年製のGibson・ES-135という珍しいもの。
バーニー・ケッセルの昔のジャケットで見たような?

このギター、実に枯れたいい音がします。
ただ、この時代のギターはソロというより伴奏が主だったのか、現在のギターのようにネックの下の部分の切り込みがない完全なラウンドボディ。
手前に置いてあるES-175と比べると分かりやすい。
高いポジションを弾くときには、手が入りづらくて…と言ってました。
彼女のリードで”Whisper Not”を聴かせてくれましたが、オシャレなソロを取ってました。

お客さんが多かったので、我々の2nd.セットはどうなるか?と思いましたが、ママが時間調整してたっぷりと時間をくれたので良かった!
それにしても、帰り道の蒸し暑さには参りました。家に着いたら、汗でベトベト。
頭の先から洗い流してサッパリとしてから、ベッドに入りました。



[PR]
# by dairoku126 | 2017-10-12 09:20 | 音楽 | Comments(0)

夏の名残も、明日でお終い。

e0171821_13342574.jpg
毎週、恒例になった平日練習。
今日も、ナオキ君の都合で7時から開始。134号線も、この時間は空いてます。

ということで、ちゃっちゃとカヌーを浜に出し、練習開始。
e0171821_13355165.jpg
今日は、いつもとは違うシートに座ろう!ということで、一番パワーのあるアキラ君が1番。
そして、ハッチが2番、僕が3番のパワーシートに座ることに…。
4番以下は、すべて女性。前で引っ張るカタチになりました。

ウォームアップで軽く逗子マリーナ前まで行ってから、葉山方面へ。
いつもより逗子湾に入るようなコースをとってから、恒例の一人漕ぎ大会。
逗子湾の沖は、流れが複雑で水が重たいところ。
裕次郎灯台を抜けて、名島の裏に…。
漕ぎながら順番に給水を摂ってから、名島の岩礁群を抜けて鎌倉方向へ。
ここで、最近良くやる3分フルパワー漕ぎ×3セットの”筋肉祭り”。

ちょうど、大崎の前で終わったので入って来たうねりを捕まえてカヌー・サーフィン。
今までで、一番長く乗れたのじゃないかな!最高の終わり方でした。
e0171821_13343015.jpg
カヌーの片付けを終えて、クラブハウスに戻ります。
みんな充実した気分で足取りも軽い。

この陽気も明日まで。
金曜日から冷たい雨が長引きそうな予報。
これで、すっかり秋になってしまうのでしょうね。

[PR]
# by dairoku126 | 2017-10-11 13:48 | アウトリガー | Comments(0)

ペグボタン!

e0171821_12240582.jpg
代官山レザールでのブラジリアン・ナイトに影響されてガットギターを弾こうと思い、久しぶりにケースから取り出してチューニングをしようとした途端に1番弦のペグ(糸巻き)のボタンが粉々に砕けてしまいました。
こんなこと、長いことギターを弾いてきたけど初めて。

最初はペグごと交換しようとネット上でOvationのペグを探したけど、まず見つからない。
他のペグにするのは、寸法が合うかどうか分からないし、純正品でないとネジ穴の位置も変わるだろうし…。ならば、AMAZONでボタンだけ売ってないかと探したら、あるんですね。
純正品の寸法を測り、近いものを探す。

注文する前に念のため、お茶の水界隈の楽器屋さんを回ったけど、さすがにペグボタンだけになると取り寄せになるとのこと。ということで、AMAZONでポチってしまいました。
e0171821_12241341.jpg
注文してから2週間ほどして、香港から送られてきました。
ちょっとカタチが違うけど、差し込めばピタッと嵌まる。
気になったら、純正品に合わせてヤスリでカタチを同じに削り出せば良いし、まぁ気にならない程度のことなのでそのまま装着。
ついでに、楽器屋周りをしたときに買っておいた新しい弦に張り替えました。
e0171821_12240970.jpg
こんな感じの黒い弦。思っていたよりも全体が締まって見える。
ナイロン弦ですから、まぁ伸びること伸びること。
あっという間に一音くらい下がってしまうし、楽器自体も寝たままになっていたので弾いては直し、弾いては直しを繰り返して行くしかないか!
弾いてるうちに、ギター自体も少し鳴り出すようになってきました。
しばらくは毎日のように、このギターを弾いてやることにします。

[PR]
# by dairoku126 | 2017-10-10 12:44 | 生活雑感 | Comments(0)