それもそのはず、ドリス・デイの息子で、バーズやママス&パパスなどのプロデュースなどを手がけるなどアメリカ西海岸の音楽シーンに多大な功績を遺したテリー・メルチャーが2004年に皮膚ガンで亡くなるまで取り組んでいた、すべて未発表の音源を集めたコンピ・アルバムだったということでした。
主に80年代に録音されたものが集められているので彼女の50代後半の歌が多いのですが、声は全然衰えていません!テリーと親友だったビーチ・ボーイズのブルース・ジョンストンが書き下ろした新曲(「Heaven Tonight」が良い!)が多いのですが、ジョー・コッカーの「You are so beautiful」とか、ラヴィン・スプーンフルの「Daydream」、ビーチ・ボーイズの「Disney Girl」などのカヴァーを収録。
さらに、1961年のアンドレ・プレヴィンとのDuoから「My one and only love」も入っていますが、この曲は僕が大好きな曲。しっとりと、歌ってくれています。
中でも、スタンダード・ナンバー「My Buddy」を歌った後、エンディングのストリングスに乗せてドリス・デイは息子について語り、そのままテリー・メルチャーが歌う「Happy Endings」が始まるという涙なくしては、という曲も…。
ドリス・デイの歌というのは、明るい声質のせいもあるのでしょうが、聴いていると「幸福」な気分に満たされてきます。「古き佳きアメリカ」の象徴ですよね。彼女の歌は…。
このアルバムの収益は「Doris Day Animal Foundation」(彼女は80年代から動物保護にチカラを入れています)に寄付されるそうです。